ブログ版「色いろ音楽館」no19~今年の春・夏の流行色は?~
皆さんこんにちは。札幌のフォーティーフォー(44)カラースクールの学長・Future Create 代表の阿部弘です。
ここ何回か特定の色の話ではなくて「色そのもの」の話題をお伝えしています。
今日は皆さんがいつも楽しみにしている「流行色」についてお話しようと思います。
※流行色ってどうやって決めるの?
さて、皆さんは色の流行に左右されやすいほうですか? それとも自分の色というのが決まっていて流行はあまり気にしないほうですか?
洋服の色には、流行色というのがあるのは何となくお分かりだと思います。
この流行色、自然に流行った色、と思われがちですが、ファッションの世界では実際のシーズンの2年前にパリに本部のある「インターカラー」という機関に世界十数カ国の人が集まって、2年後の流行の予測をしています。日本からはJAFCA(日本ファッション協会の流行色センター)が参加するのですが、その会議では、色の今までの流れや社会情勢、経済など、人々の気持ちがどうなっているか、をもとに流行色が検討されています。
その後、各国で様々な調査や検討が行なわれて、デザイナーやアパレルメーカーの関係部署に伝えられます。それを基に洋服などを作っていくので、シーズンに入ると何となくどこのメーカーも同じような色の商品を店頭に出してくるのです。
※流行色の歴史
ただ、流行色の歴史というのは比較的浅くて、一気に広がったのは昭和30年代後半のカラーテレビの普及ぐらいからです。
それまでは、色の情報と言うと「映画」ぐらいしか伝わらなかったので、映画の影響によって流行る色が限られていました。「赤い靴」とか、「赤と黒」という映画では赤が、「初恋物語」という映画ではナタリーウッド演ずるヒロインが着ていたドレスの色でモーニングスターブルーなんていう色が流行しました。
昭和40年ころには大衆消費時代を迎え、高度成長の時代でデパートがカラーキャンペーンを展開すると「シャーベットトーン」というパステル調の色が流行。サイケデリックカラーやポップアートという鮮やかな色彩が流行していきました。
その後石油ショックにより世界経済が低迷したころには自然志向が強まり、ナチュラルカラーやアースカラーという、ややトーンを落した茶色や緑の薄い色が支持されました。
昭和60年代になってバブル経済が始まると、ワンレン・ボディコンブームなど、鮮やかな色が出たり、白・黒などのモノトーンがブームになったりと、個性化の時代に向かいます。
そして平成を迎えると、バブル経済の崩壊で一気に不況になり、また、テロや災害など、社会不安が起こり空・土・田園といった自然を思わせる「エコロジーカラー」が流行しました。
今、ファッションの世界では「バック・トゥーカラー」と言って色の主張を明快に打ち出して経済を活性化させようという動きがありますが、個性化の時代でもあり、また、景気や社会があまり上向きにならないと言うことで、それぞれの人がトレンドをあまり意識しない自己演出の時代になっています。
ところで2018年春・夏のトレンドは?
- ①ラベンダー
- ②ピーチピンク
- ③パステルブルー
- ④レモンイエロー
- ⑤グリーン となっています。
春というとビビッドな色が出てくるのですが、今年は少し抑えたきれいな明るい色が流行るのですね。世の中色々なところで悪いことをする人たちがいて、また、テロや戦争の話も絶えません。女性の心は穏やかに優しく振舞いたい気持ちなのかもしれません。
特にラベンダーが人気ですね。僕としてはこの色群は女性らしくて好きですけど。
ということで流行色の変遷を簡単にお話しましたが、皆さんはその時代、その時代でどのようファッションを楽しんでいたでしょうか。
では今日の曲。♪♪何より俺色にそまれ 誰より君色にそまろう・・・♪♪
愛し合う二人がお互いの色に染まっていく、そんなのもいいのではないでしょうか?
米米クラブで「俺色にそまれ」でした。97年に解散してしまった米米クラブですが、ボーカルの石井竜也さんは歌が上手ですね。「浪漫飛行」とか「君がいるだけで」など良い曲を歌っていました。ファンの方は多いと思います。
ということで今日は「流行色」のお話をしました。いかがでしたか?ブログ版「色いろ音楽館」。これからも皆さんに楽しんでもらえるような豆知識をお話しますのでお楽しみに。メッセージや質問、リクエストなどお待ちしております。