ブログ版「色いろ音楽館」no17~色そのものの不思議~
皆さんこんにちは。札幌のフォーティーフォー(44)カラースクールの学長・Future Create 代表の阿部弘です。
今まで各色についてお話してきましたけど今回から「色そのもの」について少し書こうと思います。
動物は色が見える?
ところで、皆さんは普通に色を見ていると思いますが、他の動物や生物がどういう風に見えているかというのはご存知ですね。第一回、テーマカラーが赤のときに闘牛の赤い布のことをお話しました。牛は色が分からないので、あの赤い布を見て興奮するのは牛ではなくて闘牛士と観客だという話でした。
では他の生物はどうなのでしょうか?
鳥は色がわかる?
この前、こんなことがありました。私は朝、車で通っているんですが、いつも通る道路の交差点があって鳩がたくさんいます。
そこで、信号が赤になったので止まったんですが、歩行者信号が青に変わったとたんに、じっと信号を見つめていた鳩が横断歩道を渡り始めたんです。そして反対側の歩道までまっすぐに歩いて渡りきったところでまた、えさを探し始めたんです。何台かの車の前を堂々とわき目も振らずに歩く鳩の姿に、ひとりでお腹抱えて笑っちゃったんですけど、この鳩たちがそうだったかどうかは分かりませんけど、実は鳥は色が分かるんです・・・。
鳥ってオスとメスで色が違っていてオスがとっても鮮やかでキレイですよね。オスは色でメスの注意を引くんです。これは鳥が色が分かるという証拠です。色が分からない犬とか猫は赤とか黄色とかをしていません。ちゃんとそこに理由があるんです。
でも、鳥の研究では、若いメスほど色の派手さに興味を引かれ、経験を積んだメスほど羽の広げ方や鳴き声に反応するそうです。要するに、若いうちは外見で好きになり、年齢が上がると中身を重視するようになるという、人間の世界と同じなんですね。
「色そのものの曲」というとこんな曲がぴったりです。
「カラーズ」 宇多田 ヒカル
宇多田ひかるさんで「カラーズ」でした。確かこの曲は車のコマーシャルに使われていたと思いますが、爽やかに走る景色がとても曲とマッチしていて僕も好きな曲です。
モンシロチョウの雄と雌
まだまだ不思議なことがありますよ。色の判別できる生物といっても、人間と同じように色を見ているかというとそうではないんです。
色というのは携帯電話やテレビなどに使われている電磁波の一種で波長によって見える電磁波と見えない電磁波があります。人間が見ることのできる電磁波は380nm(ナノメートル:10億分の1メートル)~780nmという波長で、それが赤から青紫という色として人間は感じているのです。
同じ電磁波でもそれより波長の短い紫外線や波長の長い赤外線は見えません。
でもミツバチやモンシロチョウはこの紫外線も感じることができるんです。花の中心部にはその紫外線を放つ領域があるので、ミツバチは蜜のありかが分かります。また、モンシロチョウなどは人間にはオスとメスの区別がつきにくく昆虫学者でも難しいらしいのですが、メスの羽は紫外線を反射するようになっていて、オスは反射しないので、モンシロチョウ同士はオスとメスが区別できるようです。
このように色というのはほとんどのものについていますが、必ず何らかの理由があるんです。色ってホントに不思議で面白いですよね。
ということで今日は「色そのもの」のお話をしました。いかがでしたか?ブログ版「色いろ音楽館」。これからも皆さんに楽しんでもらえるような豆知識をお話しますのでお楽しみに。メッセージや質問、リクエストなどお待ちしております。